梵子科学(=魔法科学)(細野田さんへの回答から抜粋)

究極素子「梵子」を操り、因果を逆転させて操る全ての技の総称です。魔法はこの科学用語では「梵子術」といわれます。が、ゲーム内の都合(わかりやすさ)だけでなく、クナウザスの住民も科学者はほとんどいませんから、「魔法」といわれます。 

梵子術は精神力を消費することが多いため、このような必要とされる消費・回復できる力を「MP(マジックパワーまたはマインドポイント。お好きによんでください。私は単にエムピーといいます)」としています。 

梵子そのものはMPではありません(梵子は消えるというより、利用されて事象に変換されるだけです。それでもその場になくなったり術者が利用できなくなる感覚から、「くっ、梵子が足りない」とかいう台詞が魔術師から出てもあながち間違いというわけではないでしょう)。ドラクエにはありませんが、一般のRPGでは「魔力(反作用を利用した魔法抵抗力も関係)」に該当するのが梵子(力)といえます。 

 

これらの設定は主に、私が一昔前に読みまくった「ニュートン」という科学雑誌や最先端の量子物理学の話題の本などから受けた印象から作りました。これらの話題はすごいもので、数式などは私の頭の理解を超えていましたが、それでも、何か納得できないことがありました。 

それは、彼らが突き止めていこうとしている「宇宙統一理論」が、所詮、「物質」の究極素子をゴールとしていることです。あとのことは観測できないのだから無理だ、という言い方はわかるのですが、「なんで私たちの世界ではそれが観測できないのだ。確かに精神、霊、運命のようなものはあるようなのに」と、科学の発展のせいで新しい謎が出てきました。 

私はこれを、新しい「魔」にすえることで「新王道幻想」を作るべきだと考えました。 

 

梵子はそのような観点から作った「物理世界」に対応するもう一つの「意味世界」をも包括する、完全に究極の素子として定義します。精神でアクセスできるという点で我々地球人もこれをある程度感じることができるため、科学の無い古代の人はむしろこれに近く、それを「マナ」として恐れ崇め、賢者はわずかながら利用していたと考えます(今は物質を操る科学が発展しすぎてむしろこれらの技は失われた)。 


梵子から見る総体世界観

 

「意味世界」は何も私の勝手な考えではなく、かつての哲学者たち(昔はこういうことが科学の一部でもあった)も考え、今では多次元世界を主張する最先端科学の学者も主張しています(「ワープする宇宙(リサ・ランドール著)」参照)。私は科学者ではないため、哲学者や宗教の真似事をしてクナウザスの世界観になる基礎を構築することにしました。

 

詳しくは「旧設定A(梵子物理学理論)」を参照ください。

 

ここには簡単に説明します。

 

私の考えでは、この世界は物質世界と意味世界の二つの分かれています。分かれているといっても、二つは絡み合って、背中合わせという感じです。意味世界が常に優位だが抽象的で漠然としていて時として力が弱く、物質世界が限定的でより具体的です。

 

そのほか、次元は多次元理論を採用し、(5年前ほどに)優勢であった理論から、11(または9)次元数を基礎にしました。

 

地球は3次元(4次元に包括される世界)、クナウザスは7次元(6と8に囲まれ、9に包括される)世界とします。地球とクナウザスは対応関係にあり、クナウザスの方が「本当の世界」で、私たちの世界はむしろ「いびつに偏った世界」「何度も作り変えられる実験室的世界」だとします。

 

最新のある種の宇宙論では、「ブレーン仮説」というものがあります。私たちの宇宙も無数に浮かぶブレーンという板のようなもののひとつに過ぎないというのです。それらがぶつかり合うとき、ビッグバンが発生し、宇宙の破壊と創世がおきるそうです。

 

その中で、3次元宇宙の非常に安定した、理想的な条件にあるのが我々の宇宙だと思われます。しかし、ここはそれゆえに物理法則が単純(高次元からすれば)で固定的過ぎるため、あまりにも自由がありません。物理法則に逆らったことを空想することはできても実行することは絶対にできません。時の流れは必ず一方通行で、思考はそれを乗り越えても、その間すら時間が矢継ぎ早に経過していきます。

 

これは、私たちが所詮ブレーンという小さな板にはりついた極小の無力な存在に過ぎないからでしょう。

 

光すら捉える、これらの制限を越えることができる力は無いのでしょうか。科学がいうところによると、唯一重力子は可能だそうです。

 

私は、精神を構築するものはこの重力に関する何か(ヒッグス粒子またはグラビトン)に似たものであると考えます(そう考える人はクリエイターに多く、JoJoの作者荒木氏もずいぶんこれにはまっているとお見受けしました。。皆好きなんですねw、空想科学)。

 

それで、グラビトンの対象素子グラビティーノこそ意味世界のそれであり、これを基礎として構築される意味世界の素子や物理法則が精神や霊を構築し、運命などの基礎になると定義しました。(反物質は虚数世界の物理素子で、対象性粒子こそ意味世界の粒子ではないかと私は何の根拠も無く思いました。というか、そういうことにここではさせてくださいお願いします証拠も理論も無いだろとかいう鋭いツッコミは厳禁)

 

さて、これはある個人の妄想に過ぎません。しかし、その妄想が真実を突いている可能性もなくもない(悪魔の証明っぽいですが)、と。これを利用して、クナウザスをとりとめも無く思考実験していきます。この行為こそ、高次元クナウザスに低次元地球からアクセスする唯一の方法です。地球の3次元がより単純な物理世界側に極端に偏っており、高次元の意味世界の物理法則が明確に働けるほどではないため、意味世界の物理法則を反映して行われる精神活動(想像力)が時折見せる「共時性」を利用することで間接的に「観測」するのです。

 

 

「共時性」というのも非常に面白いものですが、ここでは説明を割愛します(「C・G・ユング」の著書参照。私はユングはこの世界に生まれた真の賢者、科学者でありながらほとんど魔法使いだと思います)。

 

「統一理論」を主張する科学者によると、あらゆる物質が重力子の振動の違いやエネルギーのスピンの違い、組み合わせの違いにすぎず、最終的には一つの素子にいきつくことができるはず、とのことです。であれば、意味世界のそれもそうであろうと考えられます。

そしてこれは、クナウザス総体世界観の主眼なのですが、意味世界の究極素子と物質世界の究極素子もまた、一つのものに行き着くのではないか、と思うのです。それこそ本当に最後の最後、全ての因果の源であるはずです。

 

仏教では因果などを表す言葉をサンスクリット語の「梵(ボン)」とかいうそうです。多神教的で、優れた哲学を生み出したインドの地に敬意を表し、この言葉を仮想的な完全究極素子の名称に当てることにします。

 

これが「梵子(ボンシ)」です。

 

これは、一粒ですでにして世界そのものであり、全ての因果、意味、物質はここから始まっています。エネルギーも惑星も神も人類も全部これがスタートです。低次元ではこれの原初状態からあまりに遠く、うまく操ることはほぼ不可能ですが、まだ比較的高次にある、物理世界と意味世界が最高のバランスで並んでいるクナウザスではこれを操作することで因果をさかのぼり、原理的には「あらゆることが実現可能」になります。

 

普通は、「事象→因果→結果(観測)」ですが、梵子術を使えば「ほしい結果→梵子で必要な因果構築→事象発現」ということができます。これは一般的な物理法則から言えば奇跡としかいいようがなく、その技はまさに「魔法」というしかないものです。

 

 

梵子が比較的自由にそのまま存在しているクナウザスでは地球では「幻想」にすぎないことが「現実」になっています。

こうして、古び始めた王道のファンタジー世界はより具現化して我々の前に今一度姿を現してくれると思っています。

 

次の事項では梵子理論から考える魔法の原理を説明します。

 

なお、ここで説明しているあらゆることは全て戯言です。少々頭を使ったお遊びに過ぎません。プレイヤーにこれらをいう必要は無く、ゲーム内でもこれといって必要なこと以外は説明しません。

 

プレイヤーが何となく好奇心に駆られ、自分でこういった情報に触れたり、製作陣と談義を交わしたりしながら互いに交流を楽しみつつ、学びあえたらすごくいいな、と思う次第です。

 


魔法の原理

 梵子はファンタジー世界の「マナ」に相当します。この言葉、ハワイとかで信じられていることのようですね。古い哲学においても、このような根源素子があると信じられていました。

 

物質科学が発展したあたりで、「科学こそ世界の基礎ォォオオオ!!!」という叫びが強まり、上記のような概念は「中二病(笑」という扱いを受け始めました。錬金術もそうです。

 

そのような中でも、やはり「マナ」といったことはやはりまだ謎でわくわくすることを秘めていたわけです。過去へのノスタルジー回帰も含め、ファンタジー世界は人々の要求に応じて醸成されていきました。しかしそれも次第に、「指輪物語」から「TRPG」「古典的コンピュータRPG」「流行のRPG」「最新のRPG」というように「コピーのコピーのコピー・・」と繰り返していくうちにわけがわからなくなり、当初の思想などは薄まり、劣化し始めました。私にはこういったものはすでに魅力が感じられませんし、そういう嘆き(特に私含めたおっさん連中)もネット上などでよく見かけます。

 

しかし、量子物理学による新しい宇宙論の台頭が、近年状況を劇的に変化させ始めています。元々、科学者に哲学者や宗教家も多かったのですが、それらは所詮「キワモノ」扱いでした。それが、大手を振って最先端の学会を闊歩できるようになったわけですから。

 

今ではむしろ、「お前そのアイディア中二病www」という人こそ「うんうん、僕はそうだろうね。ごめんねごめんね()」と宥めすかされる時代に突入しているといえるでしょう。(かつてバカにされていた哲学や理論が新しい理論の中で急激に脚光を浴び始めているのがその例です。金が「精製できる」今の時代、心理学的な意味だけでなく物理学的にも「錬金術は正しかった」という科学者もいます)

 

さて、このような状況を盾(笑)に、しばし中二的(中二、14歳って美しい時代です。彼らこそ真理に近いからこそ多くの作品で主人公扱いなわけで。それをばかにするのは多分、嫉妬だと私は思います。私も彼らがうらやましいですが、私は万年ハタチ・・以下略)な談義を、しかしそれこそ真剣そのもので進めてまいりましょう。

 

 

上記で梵子は「究極素子」であり、それを利用すれば「因果を操れる」といいました。どうやって操るのでしょうか。いろいろな方法があると思います。それは完璧な素子であるからこそ自分を維持しようとし、そう簡単に利用されてはくれないはずです。

 

まず、クナウザスがある高次元宇宙開闢の辺りから説明します。

 

150億(170億?)年前(地球の宇宙と同じ瞬間に開闢)、クナウザスの宇宙は生まれましたが、そこは高次元ゆえに究極素子である梵子が濃すぎてとんでもないことになりました。全ての物質の源が一瞬で生まれ、惑星やあらゆる生物の進化可能性を持つ源が全部団子状態にくっつきあい、たくさんの星星とならずにたった一つの超超巨大惑星になってしまったのです。

 

この頃の話は詳しくを「歴史1」で説明しますが、とにかくそういう状況から始まり、以後この唯一惑星のある場所に生まれた地(後のクナウザス)で偶発的に始まった「混沌の時代」では、有り余る梵子を特殊な機関から吸収して体内で利用すればいいのですから、クナウザスは大きな体をもったとんでもない超生物たちの楽園となりました。彼らはただ願うだけで事象を起こしたり、そもそも、体の生理現象の一部としているので意識すらされないことも多いです。

(例えば「輝くブレス」を吐く「ゴールドドラゴン」という神龍の一種は、この特殊能力1個しかないのですが、これは体内にこの梵子によるブレスを作り出す機関をもっているからできることです。もう属性も反属性へったくれもなく、眼前にいるものを単純に全部一掃する無慈悲極まりない威力です)

 

これらは原理は梵子術なのですが、その発動はあまりにも粗暴でしかもバイパスを使わないので強力無比です。

 

このような機関を持たない小さいものたち(今では強いといわれるグレーターデーモン級ですら、当時は弱小扱いでした)は、何とか生き延びるために梵子を利用しようとしました。彼らは幸いにも知性がありましたから、言語で精神にバイパスを形成していき、意味世界にアクセスしていって梵子の通り道とそれが望みの因果を形成していくように働きかける手法を開発しました。これが梵子術、魔法です。

 

「魔」とは「謎のような、怖いような(敵対するかもしれないような)」ものに対する呼称です。開発した天才古代魔族以外はとにかくやり方だけ伝わって、その原理等は使っている本人にも全く謎なわけですから、役に立つがよくわからない、敵が使うと怖い、「魔法」と呼ばれるようになったわけです。

 

さて、なぜファンタジー世界で魔法を使うとき人々は「呪文」を唱えるのでしょう。

 

これは、心理学的な意味合いがあると思います。そもそも、「呪い」とはなんでしょう。それはずばり、おそらく暗示です。

暗示とはこの科学の時代でも実に怖いもので、頭でわかっていてもはまるし、殺人などにも発展するものです。「人を呪わば穴二つ」とはそれをよく示しています。人は誰でも良心をもちますから、邪悪な人でも呪ったり悪いことをした後に意識下に抑圧した罪悪感に耐え切れず、何らかの致命的なミスを自ら犯してしまう危険性があるということです。人はこういうのを見ると「因果応報」といったりします。

 

このような暗示(催眠術)を利用するには、決められた言葉をリズムよく言うのです。心の中で思い起こしてもいいのですが、音声にすることで耳から入ってきて、さらにかかりやすくなります。これを他者にすることもできますが、それは本当に心理学的な意味が強くて、あまり面白くない現象です。私は、これを術者本人にかけることが大事だと思っていて、それこそ魔法の本当の原理だと思います。

 

言葉を唱えることで心理内に催眠効果を生むのですが、クナウザスでは一歩進んで、言葉(意味世界の代弁者・言霊)の持つ梵子を一時的な苗床として小さな世界そのものを自分の周囲に構築していきます。ユングは「集合的無意識」を提唱しましたが、せいぜい「虫の知らせ」程度しか地球ではできないこれを、クナウザスでは魔法の土台作りに利用します。この際、自分自身に暗示をかけて心理内のデバイスを整理していくだけでなく、「世界(梵子)自体にも暗示をかけていく」のです。

 

こうしてできた魔力磁場(確実に発動するよう、伝承で発展してきた魔法陣として組み合わせる)に、号令と共に(普通はその魔法名。一番かっこいいシーンですよねw)一気に周囲の梵子または必要な素梵子を必要な組成で引き込み、それぞれに細かい命令を与えます。あとはそれらの素子が複雑に作用しあい、連鎖的、原子融合反応のごとく爆発的に、一瞬で魔法の「奇跡的事象」が発現するという仕組みです。

 

ここで、「素梵子(ソボンシ)」という用語について説明しましょう。これはいわゆる「精霊(力)」というものです。クナウザスの四大虚神は他世界のいわゆる「精霊神」にあたります。魔法同様、そのように一般ではクナウザスでも呼ばれています(虚神のみは虚神の方がメジャーな名前)。

 

歴史に戻りますと、混沌の時代末期(開闢からすでに100億年経過。ちょうど地球が惑星として生まれる頃)、梵子は利用され続けるうちに、段々と互いにくっついたり属性を帯びたりし始めました。高次元世界では時空すら前後が逆になることがあるため、未来側のほうにある意味世界の影響で、梵子が持つ属性は次第に「より大きな何か」の影響を受けて加速度的に集合を始めます。

 

それらは主に四つの属性に偏って配分されていきます。こうして凝集してある属性に偏り、少し重くなった梵子を「素梵子」というのです。「素梵子」はその属性がすでに定義されているので非常に便利です。例えば「火をおこしたいな」というとき、梵子だけでは「えーと、火をおこすには酸素と燃やすものと・・」とか色々考えなければならないのですが、火の素梵子を使えば「火の素梵子、ちょっとよろしく」というだけですみます(実際はもっと色々でしょうが、たとえとして)。

 

それで、生物たちに利用されました。特に、梵子機構をもたない、より小さい生物に人気があり、自分自身が素梵子のようになっている巨大なものたち(例えば火龍は梵子を取り込んで火を作っていた)にはあまり関係が無く、いや、むしろ大変邪魔なものですらありました。というのは、素梵子化すれば梵子の絶対量が減り、空気中の梵子濃度が少なくなるからです(実際、多くの超生物たちが滅亡しました。ある者は自分の力の衰えに絶望して自殺的な体内エネルギーの暴走魔法を使い、またある者は新しい時代の幕開けを予期して喜び、自分を滅ぼしつつも新しい小さな種族に分裂、退化することで適応進化を遂げました。また、地下深くや闇の深い地に安息を求めて眠りについた者も多くあります。それらが現代クナウザスに1体でも出てくるともう毎回大騒ぎの大クエストになるわけですw)。

 

しかし、利用者が多かったこともあり、梵子はどんどん素梵子になっていきます。これを「素化」といいます。

(梵子は並々と存在するため、素梵子にならないものもそれ以上にたくさんあるのでその点はご安心を。人類が使い、世界が安定する程度には十分にあるし、梵子自体には元に戻ろうとする性質があるので絶対量は維持される。世界のバランスが安定した現代では各属性の素梵子も虚神にしたがってその絶対量を維持しようとするため、もはやむやみに増えたりはしない)

 

こうして、「何もかもありすぎる世界では何も見通せない(byクナウザスで歴史上最大の賢者といわれる「ウムポ・ルサ」)」という言葉の示すように、まさに「混沌」であった世界は、急激に開けてきます。その明るくなり始めた世界の四隅に、気づくと、あまりにも巨大な何かが君臨していました。これが、「四大虚神(地・水・風・火)」です。その後、他の虚神もできました(または最初からいたが、認識された)。

 

四大は超生命体でありながら以後の世界の一部でもあります。彼らの生命活動そのものが素梵子を世界に流動させ、新しい自然環境をクナウザス上に生み出していきました。これを素梵子流動といいます。以後の梵子術すなわち魔法では、梵子自体または素梵子を適宜利用して魔法を発動するスタイルが一般的になります。

 

魔法は準備に時間がかかるイメージですが、クナウザス人類もばかではありません。長い長い歴史の中で誰でも絶対すぐ使える(初期は自分に逆流してくる危険性が強く、へたくそさんには非常に危険なものでした)ように発展してきたのです。呪文の言葉は簡潔に、魔法陣は作りやすく、となり、大体今では1ターンで発動するようになっていますちょ、ご都合主義過ぎるだろ!?という読者の突っ込みが聞こえます。ATBバトルを採用していた一つ前のバージョンではちゃんと魔法詠唱時間も色々設定されていたのに。。。。今は誤差の範囲とし、後で何とかします・・・今では、1ターンとはいえ、魔法発動は行動順番が下がるようにしています)。

 

さて、魔法はなぜMP(マジックまたはマインドポイント)を消費するのでしょうか。もちろん発動されまくるとゲーム的につまらないからですね(←真実の戯言は無視してください)。

 

魔法は「念」によって発動していきます。言語は念の音声的・書体的発現です。念を構築するにはエネルギーが必要で、それが脳という生体梵子コンピュータの中で働いています。普通の思考もそうです。思考するだけでもけっこう脳はエネルギーを使うそうです。念によって梵子を操り、奇跡を起こすなど、普通の人には頭が破裂するほど大変なことのはずです。そうならないように魔法の手続きは綿密に考えられたもので、負担を軽減するようになっていますが(そのため、魔法は普通、本来の威力の一部しか出せない。モンクやドルイドはこれを神や精霊に肩代わりさせることで本来の威力に近いものを出せる)、それでも精神力は消耗します。これをMPとして表現します。

 

しかし皆さんの妄想力が無限大wであるように、精神力は便利なもので、寝ると大体回復してしまいます。一方、肉体(HP)はそうはいきません。クナウザスでは梵子環境を反映し、そこに身を投じる訓練をした踏破者は尋常ならざる肉体回復力を持ちますが、それでも大きなダメージを受けると自然治癒には数日かかったりします。これを魔法で治せたら全く楽ですよね。

 

ドラクエでは「ホイミ」で即座にお安く、序盤から回復できます。宿屋に泊まれば一発全快。死ねばザオリク。便利な世界ですが、ちょっとご都合主義に過ぎます。そこでクナウザスでは、回復魔法は序盤ではあまり使えないようにし(マンガ「ハーメルンのバイオリン引き」では面白い設定があり、回復魔法だけはほとんどの人が使えず、ある王族の秘められた力とされています)、その代わり、スカウトなどの「医療」と休息による自然治癒のありがたさ、緊張感(ダメージを受けているところを襲われたくないよぉ・・・さて、どうやって回復しようか)を演出します。

 

これは、回復がけっこう難しい物理法則によるもの(壊すことは力を加えるだけなので簡単ですが、治すのは前の状態に戻すということで、何倍も大変なはずです)であるという事実も反映しています。


@ダンジョン化についての設定

【設定】長い歴史の影に埋もれた歴史上の事件の意義や誰も知らない小さな事件、人(または小さな生物の集まりでもいい)の思いなどが長い時間をかけて「魔時空的発酵(または腐敗)」し、ダンジョンとして突如、世界に現れる。

その中には、訪れるものを歓迎することもあるが、ほとんどは滅ぼそうとするギミックが存在する。

それは、考古学用語では「ダンジョンの悪霊(怨霊)化」といわれる。自分自身を暴いてほしいような、しかしとどめておこう、秘密にして

決してばらしたくないというような、中途半端なせめぎあいがコアとなっている。

ここを、強引に解いてやり、誰かが観測していくと、ダンジョンは「浄化(成仏)」する。

 

 

(「観測」と言う行為がなければ、この世界は無にも等しい。観測し、記録できる存在が何らかの形で世界に現れたときをもって初めて世界は生まれたと言うなら、キリスト教のような「人類が最初」といったような原初説も真となる・・・かも)

 

これを放置すると、ダンジョンが肥大化、社会に悪影響を及ぼす可能性もある。しかしこれよりも、もっと恐ろしいのは、アナケー説で言われているように、ダンジョンがそのまま「あきらめて」、「風化」することである。放置されたダンジョンは、最終的には恒星の一生のように、大きくなり、爆裂的に周囲を攻撃するなどしたあと(または何もせずに)、再び消え去ってしまう(数十~数千年かかるらしい。諸説あり)。そして、二度と現れない。

 

こうして消えた分の、ダンジョンが抱えていた世界に対する「実存意義エネルギー」は消え去ってしまう、代わりに、ダークエネルギーが残る。

こうしてどんどん、世界の客観的意義深さは減少していくと、この虚無的な、虚数エネルギーに引かれ、かつてクナウザスがある超巨大唯一惑星の半分を破壊していった「虚無塊」がこの時空に戻ってきて、ついにもう半分を破壊して何もかも消し去ってしまうと言う。

 

そもそも、アナケー説によると、このクナウザス世界は、エルピースという高次元の何か(両性具有の完全生物?)が儀式魔法によって現出させたものであり、全てが捏造であり、一度自分達を偽にし、捏造世界を真にし、これを滅ぼしなおすことで、自分達の世界を「反創造」しようとしているものといわれる。

ここまでわかっているというのだが、実質的な証拠はない(アナケー地方の発掘品から間接的に知るのみ)。

すでに多くのダンジョンが消えていったらしく、今、この現代で誰かが奮戦しなければならないという。

(一部の学者は今すぐ虚無が来てもおかしくないといい、他は千年後だといい、そもそもこんな話はありえないと言う学者もあり、もうめちゃくちゃ)

 

(そもそもエルピースは、なぜこのことを内部のものが気づかないようにしておかなかったのか。この世界全体にエルピースが溶けている、ともいわれ、その場合、自身の残像思念、自身の高度な能力自体が魔法科学となって秘密を暴いてしまったのか。もしくは、エルピースはクナウザス人に挑戦し、試しているのか・・・?それはわからない(今は不要なので設定しない)。

また、ダンジョン化は迷惑なことどころか、このクナウザス自体が捏造として消されたくない、何とかこのまま生きたい、という、

「世界生命体」として考えた際の自然的な病理反応ではないか、という説は有力である)

 

 

国際連盟はタラムの報告を受け、それまで冒険者として適当に活動していた者達を「踏破者」と名づけ、一つの特殊な職業、存在であると認定した。こうして、ダンジョン攻略はただの「墓荒らし」から、何か意義深いものという風に建前上はなっているし、踏破者を鍛える組織なども一応あてがわれている。

だが、この指定以前からすでにそういったギルドなどはあったし、冒険者はそこを利用していたので、実質的には前の踏襲、何も変わっていない。

 

踏破者自体、ともすれば軍事的に強力な力を持つ存在であり、そういう意味で、飼いならしておきたい権力たち、常に自由でありたいと言う

踏破者の矜持と哲学、平和な生活を脅かされたくはないが、外の魔に対する武器として利用したいと言う定住者の民衆、こういった3者の微妙なバランスに、シーフギルドや邪教などの闇社会などもからみ、様々なもののパワーバランスの上に成り立つ業界である。

 

もちろん、未だに踏破者を「盗賊と何が変わるのか」と思う定住者も少なくない。踏破者自身の活動が、今後の彼等の評判を決めていくと言える。

 

【ゲーム上の目的】過去にある歴史などをその都度ライターが作りあげ、それを語りつつ、ダンジョン攻略のゲームも作れる。

過去の知られざる秘密を暴く考古学の喜び、オカルトのミステリーの面白さなどをプレイヤーは体験できる。

しかも、「昔の遺跡」というだけであれば、長すぎるダンジョンになるのは厳密に言うとおかしい(戦争の砦などが、そんなに内部構造が複雑なわけがない)が、「長い時間をかけ、別次元の中でダンジョン生物といった状態になり、全く別の構造体として生まれ変わった」ということであれば、いかようにしても矛盾しない。クリエイターの力を存分に発揮し、プレイヤーに挑戦できる。

 


@USB(Undifined-Systematic-memory Ball)についての設定

 USB:不確機構記晶球(ふかくきこうきしょうきゅう。7回早口で言ってみてください・・・)

 

タラム第二代大導師アイル(現職)が開発したもの。

時空系、心理系の魔法科学技術の粋を集めたものでありながら、その構造・材質は極めて簡素化され、

そういった意味でも、作者の師匠カイ・ザードをして「芸術的」と言わしめた品物である。

 

これらは量産され、各メイジギルドに配布され、主に考古学者が使っているが、一部の金持ちや貴族も手に入れているようだ。

アナケー説から、これらによる考古学や踏破者の活動が世界を救うと言われているため、世界の福利に貢献するものと言われ、

その開発費の一部は王権などからも出ている(荒唐無稽のアナケー説への税金の無駄遣いだ、という反対勢力もある)。

 

小さな水晶球が本体だが、削って加工したりすることで、様々な形にしたり、他のものにくっつけたりできる。

パスワードを入れて読み取れなくしたりもできる。保存は持っていると(掲げるのが望ましいが、ポケットに入れておくだけでもいい)

誰でもできるのだが、読み取るには専用の機材や専門家(魔法考古学者)が必要で、これらは通常、メイジギルドなどにある。

これを用いると、主に次のようなことができる。

 

【設定】

ダンジョンの訴えたい部分、コアになっている事件や思いなどの情報、映像などが出現したとき、それらを記録する。

ダンジョン化したものを、踏破者が攻略するだけでは所詮一時的なお祓いに過ぎない。再び、形と場所をかえて出現するかもしれない。

記録され、後で考古学者が研究することで、多くのことが深く理解され、ダンジョンは浄化されていく。

(見ただけでわからないことは、クリア後に時間が経った後、パーティが望めば、親切な考古学者は事後報告してくれる。

このことはキャラたちの知識を深め、ボーナスEXPになる)・・・A機能

 

それともう一つ、これは金持ちや貴族などが始めたことだが、つてや権力でUSBを手に入れた彼等は、踏破者に任務を出し、

自分が到底たどり着けないような秘境などを探索させ、その一部始終や目的の場所の所有者の「体験」自体をUSBに保存させる。

これは、そのようにできるよう予めメイジギルドで魔法をかけておき(依頼者がすでに行っておく)、踏破者がもって、

その場所に行って体験するだけでいい。・・・B機能

その後、この保存された体験の意義の所有者を依頼者に移す。すると、世界での体験の所有者は必ず一人であると量子学的には

決められているため、踏破者は、記憶にあるがそのことは何か他人事、と言う感じになり、依頼者は自分が本当にそれをしてきたような

心持を得ることができる。

記憶にあるため、踏破者はEXPを失うことはない。また、よほど危険なことでも、あくまで過去のことなので、肉体がダメージを

受けたりはしない(ただ、心臓の弱い依頼者が驚きによるショック死するなどはありえるかも知れず、それは危険である)。

そういう意味で、WINWINの使い方である。

 

【ゲーム上の目的】

A機能は、いわゆる達成度などを数値化する目的。また、考古学者をいちいちNPCとしてつけていくのは望ましくないためと、

プレイヤーキャラには理解できないであろう古代の断片的な知識、つまらない壷などの調度品ですら意味深い興味深いものとして

表現し、それをゲーム的に反映できるようにするため。

例:「小さな壷がある。奇妙なレリーフがほられている。これも、かつての魔族が使っていたのだろうか・・・

そのとき、君達は彼等が食事する映像を一瞬目にした。・・・踏破度+3%」などなど。。

 

B機能は、ミニクエストにいいかと思い、追加した。また、「人はなぜ旅行するのか。記念碑の前でピースサインをして写真をとるのか」

ということも、ここにファンタジー世界の形で具現化されている。

ゲームとしては、美しい背景画像を出したり、メインクエストのついでに立ち寄る場所などでこういうことも追加できる。

 

(クエストを受けていなくても、手持ちのUSBに取っておくことで、後で商品価値が出たときに即座に「売る」こともできる)