※以下の話は次項の「入植戦争」の後の話ですが、近代以後は時間の流れがすさまじく遅くなっているように見え(実際はそうではなく、あくまでこれは私たち地球の観測者からの感覚です。現代クナウザスと今の私たちの空想はリンクしているものとします。遠くの宇宙の映像がぼやけて情報がつかめないように、近いものほど詳細にわかるし、その1秒1分の時間軸の距離感も大きく、歴史上のイベントも影響が大きく感じられるということです)ますが、実際にはクナウザスの100億年の歴史上ではほんの些細な時間に過ぎず、誤差の範囲ということでご了承ください(単に紙面の都合でsdfs)。
アムセイドは漢字で「稼動気」と いい、「悪寒気」と書くと「ゼノセイド」という別種になります。
これらは共通の祖先を持ち、かつては一株の巨大な粘菌生物でした。ドラゴンだろうと「神」だろうと変身し、
自由な姿と能力をほしいままにする、強力な奴でしたが、混沌の時代が終わり、退化進化して小さいスライムに分裂しました。
その中で、変身能力の強く、狡猾で知恵の高い者はゼノセイド系、少し間抜けな劣等種がアムセイド系になりました。
つまり、種としてはあきらかにゼノセイドが優性でした。
かれらはアムセイドを奴隷化し、中央大陸でツァルツの配下として権力を謳歌しました。
いくつかのアムセイドは逃げて、他種族に混じりました。
その際、 彼らの変身能力が低く、人を騙さない性質が功を奏し、他種族に受け入れられました。
(その後、アムセイドは積極的に「信頼されやすい、騙さない性質」を進化させました。
アムセイドはこれで、ちょっとつまらない性格だけど安定している、そんな人が多くなり、
変身能力という際どいものをもちながら、他種族によく信頼されています)
その後、入植戦争が勃発し、エバダムが入ってきました。
エバダムを殺すため、ゼノセイドはエバダムに化けて、他種族との間を引き裂き、殺しまくりました。
それはひどいものだったと思います。
親近者に化けたりされればどうしようもありませんから。
他種族もエバダムを疑い、「や はり入植者は敵」として迫害も受けました。
(偶然ですが、私の好きなマンガ「クレイモア」というのに描かれている「妖魔」と同じものです)
ここで、アムセイドが立ち上がりました。虐げられていた彼らは、別の地で、弱小でありながら死を積み重ねつつ必死に
運命に抗うエバダムの姿に心を打たれ、自分たちがやらずにどうする、と奮起します。
彼らは一斉に反旗を翻し、同系のゼノセイドの変身を看破しやすい(完璧ではないが、他種よりは)ことを生かし
エバダムに加わり、二つの種族は偶然(という運命の必然)姿がよく似ているのですぐに打ち解けあい、
協力して戦い始めます。
また、アムセイドの取り成しで他種族もエ バダムを信じるようになり、全ての種族の英雄が選抜され、
皆で「神の試練」を受け、そのリーダー「アガデス」が全種族調和を国是とした王国を作りました。
これがアガデス王国です。「試練」により、DNAレベルで和平維持を保つバランス感覚を身に着けた
アガデスの子孫は、代々「安寧王の血筋」と呼ばれ、発展を嫌い、他国との調和と牧歌的な生活を大事にしています。
敗北したゼノセイドや邪悪な種族は大陸の西に逃れました。
ここで機運を高め、打倒人類、打倒アガデスをうたい、眠っていたクルゴードを復活させて非常に王道的な、
「魔王が王国を攻めてきた」ストーリーを作ってくれます。
ここで、 騎士団から剣豪の「トゥルアス」が選抜され、聖剣を持って戦います。
ところが、ここがクナウザスらしいところwで、このコテコテの最強勇者はクルゴードの計略にはまり、
クルゴードがいる異空間に閉じ込められます。
クルゴードは肉体をクナウザスに置いているので、「幽体化」しており、無敵状態。さすがの勇者も次第に疲弊します。
このことに気づいた天才的魔術師、若かりしころの「カイ・ザード」は、創世主教の大神官(美少女w)ミユに
この絶体絶命の事実を教えます。しかし、自分は動かない、と。
彼はエルフォースで、人々を救ったこともありますが、その際にそのすさまじい魔力で恐れられ、
迫害的なことも受けてきたので 、性格が相当ひねくれていたのですw
しかし、そこは真の英雄。ミユが騎士団と共にあきらめずに出撃し、魔族軍と戦って絶体絶命のとき、
彼は助けに来て魔軍を撃退。
結局、騎士団長(あれ、名前忘れた・・すいません。。シェリルの先祖です)とミユ、
さらに義賊エーゼ(後に帝国建設の祖となる)、魔国でクルゴードに反旗を翻したウナイブを加え
て旅をし、最終的にクルゴードの肉体を破壊、トゥルアスはクルゴードを無事に倒しました。
歴史書には英雄王トゥルアスの名前のみが記されますが、わかる人は、真の英雄カイ・ザードの功績を
心に刻んでいます。
クルゴード後も、西の魔族は王国や世界中を攻撃 しました。
修行し、力だけでなく知恵も身につけたトゥルアスはアガデス王からその功績により、西の地を平定し、
自分の土地としてよい、という権限を与えられます。
彼の開拓軍は長い年月をかけて、いくつか王国を築きながら(その子孫はあくまで西完全平定のみめざし、
部下が平定した地を取得)西進。
特に、エバダムだったトゥルアスとアムセイドだった知将ミラー、彼らの死後はその子孫の活躍で、
ついにゼノセイドを含めた魔軍は滅亡し、ここにヒロア聖王国ができました。
王にはトゥルアスの子孫がなりましたが、このとき、種族はすでにエバダムではなくなっており、
種族自体の争い、こだわりはなくなっています。
(クナウザスの共知種族は、子供が何の種族になるかはほぼランダム。別種でありながら全部で一人類)
この戦いに登場したゼノセイドの子孫は、わずかながら、どこかに潜伏して生きているかもしれません。
これならば、今回の敵にふさわしいかもしれませんね。
(もちろん、上記の歴史の記憶などはなく、新しい世代であり、単に、その狡猾さ、邪悪さによって行動しています)